大学受験・中学受験の最近の出題傾向「思考力を問う問題」とは

今回は、「思考力を問う問題」について触れていきます。

一昨年度からセンター試験に代わり共通テストが導入されました。

「何が違うの?」を一言で言うと「知識の再生から考えさせる問題へ変わった」と言えるでしょう。

昨年の共通テストでも数学ⅡBで「歩行者と自転車の動きについて数学的に考えてみよう」という書き出しから長い問題文が出されました。

また、日本史でもいきなり生徒同士の会話文から問題が始まり、資料や統計を読み解く問題へと発展する等、過去のセンター試験では見られない問題で混乱した生徒も多くみられ、パニックになって泣き出した生徒さえいました。

この潮流は中学受験にも来ています。

今年の灘の理科でも、化学分野においてじっくり読み込まないと対応できない問題が出題され、また、神戸海星女子の社会でも、地理・歴史・時事等と知識の結合が必要な複合問題が出題されています。

これらの潮流は年々増えてきており、また拡がっていくと予想されます。

よく親御様から「どう対策すればいいの?」とご質問を頂きます。

やっておくべきこととしてよく言われることは「得た知識を説明できるレベルまで磨き上げる」のあとに「出題者の意図をとらえる練習を重ね、『なぜ』その答えになるのかを書けるようにしておく」です。

しかし、大事なのはその後で、書いた答えを誰かにジャッジしてもらうことです。

わかりやすく言うと、国語の「〇字以内で説明しなさい」というタイプの記述問題を解いた後に、模範解答と自分の解答を照らし合わせて見ても、合っているのか間違っているのか、また合っているとしたら完答なのか部分点なのか、部分点だとしたら何点なのか、これらの自己解決がしにくいため、誰かに添削してもらうことと同じです。

ここで大事なのは、講師がお子様との対話によって、正答と自分の解答とどこが違うのかを納得させてあげる事ですね。

これは国語記述に限らず、数学・算数・理科・社会に至るまですべての科目に必要な対策です。

アクティブラーニングという題目で取り組まれている学校も多くなってきていますが、受験に直結させるためには、出した答えに至るまでのお子様の思考プロセスを対話によってほどいてあげ、なぜ正答とずれてしまったのかを納得させたうえで処方箋を出してあげる学習を繰り返すことが近道ですね。

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