成績を左右するのは朝ごはん

毎日朝ごはんを食べていますか?

朝ごはんを食べるよりも寝ていたい、食欲がない、食べない方が調子がいい気がするなど、それぞれの理由から朝食を抜いて学校へ行く生徒もいます。

受験シーズンだからこそ、受験生もそうでない生徒も是非朝食を摂ることの重要性を知ってほしいと思います。

朝ごはんの有無で成績が変わる

朝ごはんを抜く影響は、実は数字として表れています。

下記の表は、国立教育政策研究所が発表した朝ごはんと学力のデータです。

朝食と学力の関係

(令和6年度 全国学力・学習状況調査 調査結果資料 【全国版/中学校】 のデータを元に作成)

朝ごはんを食べる生徒ほど、平均正答率がより高いことが分かります。

ちゃんと食べている生徒と全く食べていない生徒では、最大で15%ほど平均正答率に差があります。

朝ごはんを食べないだけで実力が発揮しきれず成績を落としてしまうのは、非常にもったいないことです。

今、朝ごはんを食べないのが習慣化している生徒は、明日から朝ごはんを食べるようにしましょう。

朝食を抜くとどうなるのか

それでは、朝ごはんを抜いた場合、具体的にどのような影響が出るのでしょうか。

朝ごはんを食べずに家を出て、ああ何とか間に合った、とホッとするのも束の間、この時点で既にエネルギー不足は始まっています。

脳を働かせる栄養素のうち、エネルギーとなるのはブドウ糖だけです。

ブドウ糖は、余った場合は肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されますが、脳には貯蔵できません。

ブドウ糖は脳以外にとっても必要なエネルギーですので、もし不足するようなことがあれば体内貯蔵のグリコーゲンをブドウ糖に分解して全身を動かすやりくりをします。

睡眠中も当然エネルギーを使っていますので、実は朝から既にブドウ糖の不足状態が始まっています。

ブドウ糖が不足したまま授業が始まると、エネルギーがないので脳がちゃんと働きません。

1限目からなんだか集中できない、授業の内容がいまいち頭に入らない、気が散ってしまう、というパフォーマンスの低下が顕著になります。

更に時間が経ってくると、さすがにお腹が空いてきます。お腹がグーグー鳴って授業に集中どころではありません。

お昼以降にも影響が出る

お昼の食事は、朝ごはんを抜いてお腹が空いてしまった分、反動でたくさん食べてしまいがちです。

これにより血糖値が急上昇する血糖値スパイクが起きやすくなります。

血糖値スパイクが起こると、眠気、イライラ、集中力低下を招きます。朝食を抜くことによって起こる不調が、昼食後にも起きやすくなるのです。

昼食後の授業がとても眠くなってしまうのは、この血糖値スパイクによるものです。

朝食を抜いてもお昼ごはんを食べれば大丈夫、と軽く考えてしまいますが、実は大丈夫なんて言えないくらいに影響が大きいのです。

3食しっかり食事を摂ることが、血糖値の大きな変動を抑えて体調を整えることにつながります。

朝食を抜くことを軽く考えられている

朝のルーティンには朝食、着替え、歯磨き、身だしなみを整えるなどありますが、一つ工程を抜くと時間に余裕が生まれます。

着替えずに学校に行くことは不可能ですし、歯磨きや身だしなみを整えるのも優先度が高いでしょう。

そうすると、朝食はどうしても優先度が低くなります。朝食を抜いても学校に行くことはできてしまうからです。

一工程抜いて時間に余裕ができた分、睡眠時間を少し長くすることもできてしまいますし、逆に朝寝坊から間に合わせようとするために朝食が抜かれやすいとも言えます。

このようなことから、朝の短時間を何とかするためだけに朝食が抜かれ、一日全体への影響はあまり考えられていないということが分かります。

しかし、もし今「本当は朝食を摂った方がいいんだろうな」と少しでも思うなら、朝食を抜いたからか何だか調子が良くない、ということを日々どこかで感じているのかもしれません。

朝食を抜くことで発生する不調をそのままにする意味はありません。

なぜ朝食抜きは良くないのか、という理由やデータを正しく知り、何となく朝ごはんは食べないという状況から脱却しましょう。

朝ごはんにオススメのメニュー

朝はパン派、ご飯派、もしくは麺派など皆さんそれぞれだと思いますが、特に朝ごはんにオススメなのはご飯(米)です。

米は消化と吸収がおだやかで、ブドウ糖をしっかり摂ることができます。
また、米の場合はおかずも食べますので、そのおかずから様々な栄養素を取り入れることができます。

米を主食にする場合のおかずは、脳の働きを助けるレシチンが含まれる味噌汁、DHAが含まれる鮭などの焼き魚などがオススメです。

特に味噌汁は、ビタミンBが含まれる豚肉を入れて豚汁にするとなお良いです。

朝からこんなに食べられないな、という人は具を鮭フレークやツナマヨにしたおにぎりや、卵雑炊、納豆ご飯など食べやすいものでもOKです。

お気に入りのご飯のお供(牛しぐれ煮、たらこ、しらすなど)で食欲を増進させるのも良いですね。

パン派の方にオススメのおかずは、タンパク質と脂質が摂れる卵料理です。

卵焼きはもちろん、スクランブルエッグやゆで卵、ハムと一緒に焼いたハムエッグなどが定番です。

それ以外にも、様々な具を挟んだホットドッグやサンドイッチも時間がない朝には助かります。

ただし、菓子パンのみの場合は糖質が多すぎて血糖値スパイクの原因にもなります。朝ごはんを食べないよりはいいですが、なるべく毎日続かないように意識しましょう。

実はカレーもオススメ

朝カレーという言葉もあり、ホテルなどの朝食バイキングでも見かけることのあるカレーですが、朝ごはんにカレーを食べるのは脳と体に良い影響があります。

睡眠時は副交感神経が優位になりリラックスしている状態ですが、朝食にカレーを食べることでカレーに含まれる香辛料が交感神経を活発にさせ、しっかりと目を覚ますことができます。

それにより胃腸や脳も働くようになりますので、シャキッとしたい朝にはピッタリです。

そして、カレーはご飯にもパンにもうどんにも合うのが嬉しいところですね。

成績アップは朝ごはんが要

毎日の朝ごはんは、今から習慣付けても遅くはありません。習慣がない人は是非、これから食べるようにしましょう。

体調を整え、脳を働かせる朝ごはんは思っている以上に重要です。受験当日や定期テスト当日もしっかり朝ごはんを食べて、実力を存分に発揮してください。

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