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これまでで一番印象深かった生徒からの手紙

その女子生徒は生まれつき耳が不自由でした。

聴覚障害といってもいろいろなレベルがあるでしょうが、その生徒は全く聞こえないということです。

生まれてからこれまで音のない世界に暮らす人に英語の個人指導をどうするか?もちろん私にとって初めての経験です。

お母さんは英語の通訳を職業にしている人ですが、自分の娘が英語、それどころか言葉というものをどのように認識しているか分からないと言っていました。

自分は英語ができるのに英語を教えるのは無理だとも言っていました。

高校3年生から大学合格まで約1年間、本当によくがんばってくれました。私は手話ができないので、彼女はシャープペンシルを使って筆談、私はノートパソコンに伝えたい内容を打ち込むことで「会話」をしました。

その結果、英検2級だけでなく、大学2校に合格しました。その1年間の「記録」は私の宝です。

彼女からの嬉しい手紙を紹介します。

こんばんは。お久しぶりです。お元気でしょうか?

私は、本日3月7日に卒業式を終えまして、高校生活の幕を閉じました。

つくづく長かったなと、思います。

大学進学の件ですが、○○○○大学と▼▼▼▼大学のそれぞれの先生がたと1月末から先週まで何度も話し合いを重ねた末、▼▼▼▼大学に進学することになりました。

聴覚障害の情報保障、学生支援においては○○○○大学の方が進んでいるのですが、やりたい学問は▼▼▼▼大学の方が向いているので、3月4日にそちらに進むことを決断しました。

情報保障等の面においてはかなり未発達な大学で、私自身すごく苦しむこともあるかと思います。

でも、新天地に挑む人はみな、そういう苦労をして切り開いていくのだという思いで、これからの道を決めました。

また、4月からは▼▼▼▼大学の寮において新生活を始めます。

1年間、本当にお世話になりました。大学受験で、先生方の手厚いサポートがなければ最後まで頑張り抜くことは出来なかっただろうと確信しています。

ただただ、感謝の念しかありません。本当に、ありがとうございました。

大学生になって落ち着いたら、また、○○○○○(以前私がいた塾)にお邪魔したいなと思っています。

そのときまたお会いできたらと、思います。

なお、塾に置いていた参考書などの荷物は今週末に取りに参ります。

長々と置いてしまい、申し訳ありませんでした。そのとき、先生と挨拶できたら、と思います。

先生方、まだまだ寒さが残る時期なのでご自愛ください。改めて、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

その後、彼女は誰でも知っている超有名企業に就職し、休みの日は同じ障害を抱えた人達との交流や支援にも務めています。

大学名は個人のプライバシーに配慮して伏せさせていただきました。

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